マーケティングファネルとは、顧客が商品やサービスを認知してから実際に購入するまでの一連の流れを図式化したものです。ファネル(Funnel)とは漏斗(じょうご=液体などを口径の大きい容器から小さい容器へ投入するための円錐状の器具)を意味しこれが認知から購入に至るまでの消費者の購買行動を示す形(逆三角形)に類似していることからマーケティングファネルという用語が使われています。また、1920年代にアメリカのサミュエル・ローランド・ホールが提唱した広告宣伝における消費者の心理プロセスを示したAIDMA(アイドマ)の発展形として生まれたモデルとも言われています。なお近年は、AIDMAだけではなく「AISAS(アイサス)」 「DECAX(デキャックス)」という別のモデルなども提唱されていますが、マーケティングファネルにおいても購入することが最終ステップとなるのではなく、購入後の行動(共有・シェアなど)も含めたモデルが提唱されています。マーケティングファネルの基本的なものは認知→興味・関心→比較・検討→購入という段階を踏み、認知から購買までの消費者行動を捉えるためのフレームワークとしてマーケティング施策の中で度々活用されています。例えばある小説に興味を持った場合でも調べていくうちに購入する必要はないと思ったり、他の小説と比較して買うことを躊躇したりすることもあります。つまり消費者の一般的な購買行動は最終ステップの購買にたどり着くまでに小さくなっています。100人に認知されてもそのうち興味関心を持つのは60人、その後比較検討に進む人数はさらに減って30人、そして最終的に購買する人はわずかしか残らないという結果になります。マーケティングファネルとはこうした消費者の購買行動における心理プロセスを表したものと言えます。

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